白いツバサ




『お願い、修兄・・・。ここから出してぇ・・・。』
「何言ってるの?瑠奈の家はここでしょ?ああ、瑠奈なんて名前があるから戸惑うのかな?そうだね・・・今から君の名前はジュリアだ。いいね?」
『修兄・・・?』
「俺の事は、オーナーだよ。」
『・・・オー、ナー・・・。』
修兄は、柵越しの私の頭を優しく撫でると、どこかへ消えていった。

そして、洸兄は私にマスターと呼ばせ、私はジュリアだと洗脳された。









『あ・・・。』

一定のリズムが刻まれる、洸兄の腕の中。
ボクの忘れていた記憶が呼び戻された。

そして。