私が退院した翌日の早朝。

ピンポーン__とチャイムが鳴った。
ちょうど学校へ行こうとしていた時だったから、そのまま外にでた。
「はーい。」とドアを開けた。
そこに立っていたのは、美惠だった。
「おっはー!もー、いきなり入院するんだからびっくりしたよ!」と朝から元気に美恵。
それに比べて私は相変わらずバットテンション。
腫瘍のことはとりあえず、学校にだけ知らせることにした。
「あ、美恵か・・・。早朝から誰かと思ったよ。」と私は笑いながら言った。
「早朝ってそんなに早い?まぁ、いいじゃん!いこいこ?」
「あ・・あぁ・・うん」
と言って門を開けて美恵と学校へ向かった。

学校に行く途中のこと、それほど長く入院していないのに、通学路が懐かしく思えた。そのほかにも、いろいろと感じ方が違ったのがたくさんあった。
昨日、夜中には雨が降ったので、水たまりもおおい。
そこに、そこまで大きくはない水溜りがあった。
覗いてみると、そこには青いそらに浮かぶ真っ白い雲、電柱が浮かんでいた。
その瞬間私は、少しだけ元気になった。
美恵との会話も進む中、1ついいことがあったことに、私はウキウキしていた。