・・・

誰もいない部屋に二人きり。

・・・

この空気に耐えられない。

仙堂部長は何を言おうとしているのか。


痺れを切らせた私は、

自分から話し始めた。

「仙堂部長、

何のお話しでしょうか?」


「・・・」


「話しがないなら、

戻りますが・・・」


窓の外を眺めたまま、

仙堂部長が、話し始めた。


「唐沢さんもやってくれたね」

「・・・」


「社内メールで

君の名前を公表するとは・・・

しかも、愛奈に何かあったときは、

許さないとまで書いていた」