「今日は、私が妻を連れて帰る。

付き合ってくれて、

感謝するよ・・・」


そんなこと、

これっぽっちも思っていないのに、

よく言えたもんだ・・・

そんなことを思いながら、

愛奈を連れて、

ホテルを出ると、

タクシーに乗り、

自宅へと向かった。


・・・

タクシーの中、

一言も会話のない俺たち。

・・・

友人との食事だと言っていたのに、

なぜなんだ?


・・・

部屋に入ると、

愛奈をソファーに座らせた。


「どういう事か、

説明してもらいたんだけど」