・・・

しばらくして、

カッターの袖をたくし上げた俊が、

コップを一つ手に持って入ってきた。


「・・・これは?」


「元気が出るスープ。

ただでさえ小食なのに、

何も食べなかったら、なおさら細くなる」


「・・・ごめんなさい」


私が謝ると、

俊は微笑んで首を振った。


「怒ってるわけじゃない。

それを飲んだら、温まるし、元気が出るし、

いいことづくめだ。

オレがようを済ませてる間に、

飲んどけよ?」


「・・・ありがとう」

微笑んだ私を見て、

俊も笑顔になった。

そして、私の髪にキスをすると、

寝室を出ていった。