・・・

食事を済ませた私たちは、

会社に戻った。

・・・

私たちの方に向かって歩いてくるのは、

俊だった。


「仙堂君」

俊に呼ばれて、仙堂部長は

頭を下げた。

「取引先と、トラブルがあったみたいだが?」


「すみません。私の確認が、

行き届いていなかったようで・・・」


「トラブルは回避できたのか?」

「はい」

「竹内さんのミスらしいね?」

俊の顔が私を見つめた。


「・・・はい。

今後はこのような事がないよう、

気を付けます」

私の言葉に、俊の顔が緩んだ。

心配してくれていたんだ。

そう思った。