ノックをして中に入ると、

書類を片手に、

窓辺に座っている俊が、

目に飛び込んできた。

・・・

その横顔が、

あんまり綺麗で、

見惚れてしまった。

「愛奈?」

名前を呼ばれて、

ハッと我に返った。


「え、あ、えっと・・・」

何を言っていいかわからず、

困っていると、

俊はクスッと笑って、

私に近寄ってきた。

「今日から頼むよ・・・

秘書様?」


「な、何で様がつくんですか?」


「オレより偉いから?」

「何ですかその理由は・・」

・・・

どうやら私をからかっているみたい。