「………」
なんだろう?
騒がしいな…
でも何だかすごく楽しそう…
きっとはしゃぐ仔犬に手をやいてるんだろうな。
そんな彼と仔犬の様子を想像してみると笑いが込み上げてきた。
ガシャン…
「あっ!ちょっ待て…」
彼の一際大きな声が聞こえたと思うと、次の瞬間には仔犬が私めがけて走ってきた。
シャンプーされて真っ白になった毛から水を滴らせながら…
「ごめん、後よろしく~」
少し開けられた浴室のドアから彼は一言そう言うと扉を閉めてしまった。
「え…ちょっと…」
近くまで寄ってきた仔犬はびしょびしょに濡れたまま体を構えた。
もしかして…
「ま、待って…」
私が止める間もなく仔犬は精一杯体をブルブルと震わせた。
水を辺り一面に撒き散らしながら…


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