今日の朝はなんかダルい。
「ふぁぁーあ」なんてあくびをしながら自転車をこいで学校に向かう。
朝から暗いこと考えてるとこーなるんだよなぁー。
眠っ。
なんてつぶやいたらもう学校のそばまで来ていた。
「今日も太陽は攻撃的だなっｗｗ」
なんて男子の声が聞こえてくる。

-あっ-

私は、見逃さなかった。
その男子の前を通った黒い軽自動車を。
そう、それは、先生の車だ。
“ﾔｳﾞｧっ、先生♪”
なんて思ってるうちに自転車をこぐスピードはマックスに近づいていった。
そして校門をくぐり抜け、自転車をとめて先生が通るタイミングに合わせて歩いて玄関に入った。

「あ...白石先生、おはようございます。」

「っふぁー.....あ。おはよ。」

そう言って靴を履き替える彼の姿に私は見入る。

-あ、目があった。-

「ん......////な、なんだよ。」

「/////い、いえ。別に。」

そういって何事もないかのようにして私は歩き出す。
でも、頭の中では先生のあくびが何度も上映されている。......好きな人のあくびってどうしようもないくらい可愛いよね!?
階段を上りながらも横目で先生を確認しながら必死にニヤつくのをこらえて歩く私。
職員室のある2階を過ぎるとこらえていたニヤケが一気に吹き出す。
持っていたサブバで顔を隠すもののニヤケは全然止まない。

「おい、希!!」

「ふぇっ!?」

声のした方を振り返るとそこには友人の里菜がいた。

「さっき、白石居たよ。」

「っ、知ってるし!!」

「だろーなー。顔ニヤついてるもんね。」

「うっせ!!」

「じゃねー☆」

「ばいちゃ。」

里菜は隣のクラスで、小学校から4年間一緒。私の恋を知る唯一の人間である。
結構協力してくれて、助かっている。