☆クルってるぜ世界☆

　教室に入るとすでに来ていたクラスメイトたちと朝の挨拶を交わしていく。


　その中に一人だけ、少しおかしな雰囲気で私に声をかけてくる男子がいた。


「お、おはよう　部長！　き、今日も部活頑張ろうなぁ？　俺、三咲と一緒に稽古するのだだだ　大好きなんだよネぇええ。　三咲も好き？」


　同じ剣道部員の田中大地だった。　彼は高校生になってから剣道を始めだした部員なのだが、なかなかの努力家で我が部の副部長を務めている。


　だが若干オタク気味らしくて、剣道部の女子たちからは距離をとられているみたいだ。（クラスでも少し浮いている。）
　

　それというのも、彼の発言はちょっと気持ち悪く感じてしまうことがあるのだ。　　


まぁ　それがオタクっぽいしゃべり？なのかな？


　私はその辺よくわからないので、オタクを馬鹿にしているわけじゃないが、反応に困ることはある・・・って感じだ。

　そんなことを考えながら、私が田中に挨拶を返そうとした瞬間、

　
　「はいはいはい　　田中ー？　涼香はあたしのパートナーだよん？　わかるぅ？　そう！　生涯のパァトゥナアアア！　　アンタにわぁー　フレサセナーーイ。」


　美智がまた　なんかくだらない事を言い出した。


　「ぼぼぼ、僕は三咲に普通に挨拶しただけだお！？　そそそんなんじゃねえし！　　にゅぽぽぽぽ、だけど三咲×佐藤の百合コンボも悪くわないネエ・・・ぐふふ」

　　彼はそのまま　ご自分の世界でエンジョイしている様だったので、私は彼をそっとしておいた。