- 最愛 -





なんだろう この気持ち。
この男の子と話したい気持ち。

もう一度 彼の笑顔を見てみたい。

でもなんて
話しかければいいかわからない

わたしは黙り込んでしまった。


――――バスが出発して15分。

「すいません、降りたいんだけど」

男の子はそうわたしに言った。

「あっ、はい…」

わたしはバス内の通路に出て
男の子はペコッとお辞儀をして
行ってしまった。


ああ、行っちゃった……