- 最愛 -





「……………」

男の子がわたしを見つめる。

やばい、見つめすぎたみたいだ。

「ごっ…ごめんなさい」

「……………なにが?」

冷たい低い声。
もしかして怒っているのかもしれない。

「見つめちゃって……」

しばし 時間が流れた。

「…………ぷっ」

隣から笑い声が聞こえた。