「なぁ、めっちゃ可愛い転校生がいるんだろ?」

「理事長の親友の娘らしいぜ」

学校中は転校生の話で持ちきり。

なんてことも知らずにいた優愛…

呑気に授業が始まるまで歩いていたら

一年一組へ行く曲がり角でー


どんッ

「きゃッ」

「ったぁ」

「ご、ごめんなさい!」

「お前誰だよ…」

「私、今日転校してきた篠原優愛です!」

「ふーん…(にやり」

「まぁ、今日のところは見逃しといてやる」

「あ、ありがとうございます!」

って、凄い俺様キャラの人だったなぁ…


キーンコーンカーンコーン…


やばい!

授業が始まっちゃう!

「…遅かったな」

「すいません…」

「まぁいい、まず入れ」


ガラッ

「わぁッ…」

私が入った時に、そういう声が聞こえた気がした。

でも、なんで…?

「さぁ、自己紹介しなさい。」

「今日転校してきた篠原優愛ですッ…」

……シーン


やっぱり、私のことなんて誰も

気にしないよね……


「あそこの空いてる席に行きなさい」

「はいッ…」

そして、席に座った瞬間…。