一瞬、空気が止まった。
しかしすぐに我に返ったかのように
「いや、まぁ、それはそうと、チェーンが掛かっているんですよ、内側の」
と原田に告げた。
原田は市川の右肩を左手で掴み直して、ドアのチェーンを確認すると「ほんとだ」と驚いたように呟いて中を覗いた。
「・・新しい入居者ですかね」と室内を覗き見る原田に市川が問い掛けると「それはないです」ときっぱりと否定した。
事実を知る由もなかったが、ニュースに引っ切り無しに取り上げられている殺人事件が起こった場所だ。
すぐさま新しい入居者が決まるわけがない。
原田は「逃げても無駄ですからね」と言って市川の肩から手を離して、左胸ポケットから携帯電話を取り出してどこかに電話を掛けた。
しかしすぐに我に返ったかのように
「いや、まぁ、それはそうと、チェーンが掛かっているんですよ、内側の」
と原田に告げた。
原田は市川の右肩を左手で掴み直して、ドアのチェーンを確認すると「ほんとだ」と驚いたように呟いて中を覗いた。
「・・新しい入居者ですかね」と室内を覗き見る原田に市川が問い掛けると「それはないです」ときっぱりと否定した。
事実を知る由もなかったが、ニュースに引っ切り無しに取り上げられている殺人事件が起こった場所だ。
すぐさま新しい入居者が決まるわけがない。
原田は「逃げても無駄ですからね」と言って市川の肩から手を離して、左胸ポケットから携帯電話を取り出してどこかに電話を掛けた。



