「あのね、新しいクラス…ちょっぴり怖いんだ。派手な子たくさんいるし…魁くんも佐友紀も一緒じゃないんだもん。それに…」
「それに?」
「あたしの彼氏に立候補するって言われた。あたしには魁くんがいるのにね。」
「…は?」
繋いだ手に力が入ったのがわかった。
見ると眉間に皺を寄せてかなりイライラしてるみたい。
「…名前は。」
「早瀬大くんだったかな。目立つタイプの人。」
「ふぅん…」
あ、魁くん怒ってる。
今まで高1から魁くんと付き合ってわかったことは、めちゃくちゃ独占欲が強いってこと。
稀衣夜くんと話してても機嫌が悪くなる。
それにまた…キュンとくるんだよね…。
可愛いんだもん!!
「気をつけろよ、光梨。」
「わかってる!!ね、寄り道しよ?」
公園でおしゃべりして、別れ際に何度かキス。
大丈夫…あたしには魁くんがいるもん。新しいクラスでだってやっていける………ハズ。