寂しがり屋のお姫様








裕「稚胡。」




振り返ると堂々と裕斗さんが立っていた。
久しぶりに見る裕斗さんの姿、久しぶりに聞く声に涙がでそうになるのを堪える。




裕「こんな事は予想済みだ。
俺らはそんな簡単にやられはしねぇ。


それより……稚胡を返してもらおうか。」



辰「稚胡から俺のところへ来たんだ。
返せもなにもないだろ。」



裕「どうせお前の事だから多分俺らを使って稚胡のこと脅したんだろ?
稚胡からお前のところに行ったんじゃねぇ。




……稚胡がお前のところに行かざるをへなかった、だろ?」



辰「うるせぇ!!
俺は本気で稚胡が好きなんだ!!
俺には稚胡が必要なんだよっ……!!



俺から稚胡を奪う奴は許さねぇ!!」



辰堵さんが殴りかかったけど裕斗さんは避ける。
そして辰堵さんを思い切り殴った。




裕「好きなら傷つけてんじゃねぇよ!!
俺のほうがお前より稚胡を大切に出来る!!

…少なくともお前よりはな。」





裕斗さんは呆然と立っている私をそっと抱しめてくれた。





.