でも私は裕斗さんのことしか頭になかった。
裕斗さんが来てくれる……
しかし辰堵さんの前で喜んでいる姿を見せるわけにはいかない…。
しばらくすると大量のバイクの音がした。
男「……来た。」
辰「あぁ。
…稚胡、行くぞ。」
再び辰堵さんに手を引かれ部屋から出た。
それと同時に倉庫のドアが乱暴に開けられた。
裕「稚胡ぉぉっ!!」
裕斗さんの声が倉庫に響いた。
辰「来たな。
お前ら!!
桜龍なんか潰してしまえ!!
そして俺達が№1になるんだ!!」
下っ端達は一斉に鉄パイプやナイフで裕斗達に襲い掛かった。
それを見て私は辰堵さんに狂ったように言った。
「どういうことですか!!
裕斗さんは辰堵さんにタイマンをっ…なのにどうして!!」
辰「俺は稚胡を手離したくない。
……だったら潰すまでだろ。」
「だからって卑怯です!!
正々堂々とするべきです!!」
辰「…正々堂々として何になる。
勝てばいいだけなんだ。」
何か言い返そうとした時後ろから声がした。
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