しばらく考え込んでいると強く抱しめられた。
辰「稚胡がいなくなって…稚胡の存在の大きさに気づいたんだ。
あの頃は本当になんとも思ってなかった。
ただ少し特別ってだけで……。
俺馬鹿だよな。
失ってから気づくなんてよ…。
2日、時間をやる。
もし戻ってくる気があんのなら……2日後の同時刻にここに来てくれ。
最後に言っとくけど…
たとえ稚胡がここへ来なくても…そのうち稚胡が自分からここへ戻って来るようになる。」
私は呆然としながらも家に帰った。
歩きながら色々正常に動かない頭を使って考えた。
家に着いた。
すると裕斗さんが走ってきた。
裕「稚胡!!
帰るときは電話しろよ!!」
「でも何も無かったので大丈夫でしたよ?」
裕「俺が心配なんだよっ…。」
裕斗さんはそう言いながら私を優しく抱しめてくれた。
とても心地よくて、辰堵さんに抱しめられたときに比べて心が温かくなった。
「…心配してくれてありがとうございます。」
裕「心配すんのは当たり前だ。
俺には稚胡だけなんだから……。」
その言葉に胸がきゅうっと一瞬だけ苦しくなった。
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