寂しがり屋のお姫様





力「え……怖くなかったのか?」



「怖くないですよ。
彼らだって仕事であのような姿をしているだけであって同じ人間ですし。

それにお化け役の人は客には絶対触ってはいけないという事は知っていたので平気です。」



源「そうなのか?」



「はい。
決して触ってきたりしないですよ。」



由「初めて知った…。」



裕「稚胡は物知りだな。」



そう言って裕斗さんは私の頭を撫でてくれた。



「…物知りじゃないです。
常識ですよ。」



裕「ククッ…次何乗るか?」






その後も集合時間になるまでみんなと乗り物に乗っていた。
帰りは行きと同じく違うバスなので裕斗さん達とわかれた。




行きと同じ席に座りぼーっとしていると全員揃ったみたいでバスが出発した。
しばらくすると女子達が私に聞こえるように会話しだした。




女「あいつのせいで裕斗さん達と喋れなかったしー。」



女「売春女が裕斗さん達に付きまとうなって感じぃー。
裕斗さん達もきっと迷惑してるよねぇー。」



女「ほんとそれ。
いつまで勘違いしてんのかな。
さっさと消えればいいのに。」



私は気にせず女子達の言葉を聞き流していると、バスが動いてるにも関わらず一部の女子達が席を立ち近づいてきた。





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