政「裕斗の父の政人だ。
好きな様に呼んでくれてかまわねぇからな。」
「えと……村美稚胡です…。
お世話になります…。」
政「んじゃ稚胡って呼ぶわ。
…親はどうした?」
「……死にました。」
政「それじゃ問題ねぇな。
今日から稚胡は家族の一員だ。」
初めて会った人にどうしてそんなことが言えるのだろう……
不思議で仕方がない。
「どうして…初対面なのに家族の一員なんて……」
思ったことを聞いてみると少し驚いてから微笑んできた。
政「裕斗が選んだんだ。
俺はそれを信じてるだけだ。
俺が言うのもなんだがこいつは人を見極める事は人一倍優れている。
そんな裕斗が俺に紹介してきたんだからそりゃもういい子なんだろうな、と思ったんだよ。
まぁ俺がどうこう言おうが関係なくここで住ませようとしてたと思うしな。」
……自分の息子を信じてるから私を受け入れてくれるのか。
納得していると裕斗さんが政人さんに話し掛けた。
裕「よくわかってるじゃねぇか。
まぁ稚胡はいい女だ。
その辺の尻軽女とは全くちげぇ。
……詳しくは夜話す。」
政「ん。
母さんが帰ってきたらちゃんと紹介しとけよ。」
裕「あぁ。
部屋は俺と一緒にするからな。
稚胡、行くぞ。」
そして私の腕を引っ張ってきたので急いで政人さんに頭を下げ裕斗さんの歩幅にあわせようと頑張った。
.


