寂しがり屋のお姫様




マンションにつき、裕斗さんはどこかへ電話をかけていた。
電話が終わってから部屋の中に入った。




「すぐに荷物まとめますのでソファーで休んでて下さい。」



裕「今日中にここ引き払うから。」



「えっ!?」



裕「今日から俺の家来るんだろ?
だったらここは必要ない。
俺は少しでもお前から逃げ場をなくしたいんだ。




……俺の傍しか居場所が無いってくらいにな。」




すごいこと言われていることはわかっているけどなぜか妙に嬉しくなった。
こんなに私を想ってくれていることに幸せを感じた。




そしてこの人を寂しいからとかそんな理由なしに愛せる日が来るような気がした…。




私ははい、と返事してから荷物をまとめ始めた。
荷物が少なかった為すぐに終わった。





裕「……それだけか?」



「最低限で抑えてましたので…」



裕「そうか。
家具はまた運ばせる。
こん中で必要な家具あるか?」



「ないですよ。
それに私物の家具はここにないですから。」



裕「んじゃ行くぞ。
まぁ安心しろ。
ベッドやタンスはすでに家にあるからよ。」



そして部屋を出てから裕斗さんのバイクのところへ行くと、近くに黒の車が一台止まっていた。





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