寂しがり屋のお姫様





私はリビングの中に入った。



「こんにちは。
お客様…ですよね?」



男「あ……あぁそうだけど。
あんたいつからそこに…?」



「今さっきですけど…それがどうかしましたか?」



男「別になんもねぇけど……。」



「そうですか。

……今日は辰堵さんに言いたい事があってきました。」



辰「何だ?」




私は辰堵さんの前に合鍵を置いた。




辰「……どういうつもりだ?」




「私っ!!
……辰堵さんに愛されたかった。
ただそばにいてほしかった……。

中学生のときに両親がいなくなって、そんな時にあなたが現れた……。
1人じゃなくなったと思うと嬉しくて仕方なかった……。


抱くときに客間じゃなく寝室に連れて行ってくれたのも…特別扱いされてるみたいで嬉しかった……。


辰堵さんさえいてくれればそれでいいって何度も思った。
でも……どうしてもあなたのこと全部欲しくなってしまうのっ!!
会いたくて会いたくて仕方がないのっ!!



……これ以上一緒にいれない、そう思った。
私はいつかきっと…あなたに捨てられる、そんなこと考えると怖くて…。
捨てられる事くらいわかってるけど…今までの女の人達見てると嫌でも頭にそればっかり浮かんでくる……。





…今までありがとうございました。」




私はすぐに家を飛び出した。
後ろから名前を呼ばれているような気がしたけど気のせいだと思い、自分の家に帰った。




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