?「俺の物になる?」
ただただ寂しくて、不安だった私はすぐさま彼の手をとった。
その時は本当に嬉しかった。
1人じゃなくなる…そう思うと涙が出てきそうになった。
そんな彼の名前は原辰堵。
知り合ってすぐわかったが、彼は相当な女たらし。
毎晩色んな女と遊んでいる。
それでも傍にいてくれるならいいと思った。
…けど彼はずっと私の傍にはいてくれなかった。
会えるのは週1回。
他の女の人に比べたら会ってるかもしれないけど、私にとっては少ない。
1人が怖い私にとって…本当に辛い。
でも今日は辰堵さんに会える日なので少し嬉しい。
早く放課後にならないかな…そう思いながら桜に囲まれている里峰高校の門をくぐった。
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