長い勝負が終わり、負けて地面に倒れこんでいるのは辰堵さんだった。 私はそっと近寄った。 「……辰堵さん。」 辰「稚胡……ごめんな…? つか俺…かっこわりぃー……。」 「かっこ悪くないですよ。 私が今まで見てきた辰堵さんの中で1番かっこよかったです。」 辰「まじ…? ……さんきゅー。」 悲しそうな顔をしながら微笑んできた。 「辰堵さん…… 私を拾ってくれてありがとうございました。」 そう言うと辰堵さんの目から再び涙が流れた。 そんなやりとりしていると裕斗さんも近くへ来た。 .