男嫌いなあたし。

10分後。

「お待たせしました。これにお着替えください。」

「ん。ありがと。」

白いレースの付いたブラウスに

ピンクのワンピみたいなやつ。

リボンとレースがいっぱいの、ガーリースタイルだ。



「こ、これでいいの?」

「リボン、曲がってますよ。首元失礼しますね。」

着替え終わったはいいけど

いつも自分でリボンも結んでないからなぁ…。

出来なくて当然。

あたしはぶきっちょなの。

「はい、完璧ですよ。とても可愛らしいです。」

「あ、ありがと…///」

「では、髪をやらしていただきますね。」

あたしを鏡の前に座らして

あたしの後ろに立ったメイドさんは、器用に髪をいじっていく。

ふわふわに巻かれたツインテールに

ピンクと白のリボンをつけて

ピンクがあんまり濃いわけじゃないから

おとなしくも、可愛らしい出来になっていた。

「ふふ、自信を持ってくださいな。すごくお似合いですよ。」

「うん、ありがと。じゃあ行ってくるわね。」

「はい。」

あたしは準備が完了したところで

隣の愁の部屋へと足を運んだ。