「あ、車きてる。」

「やっと涼しいとこ入れるー。」

自然と、ちょっとだけ小走りになるあたし達。

だって暑いんだもん。

「お疲れ様でした。」

「ただいまぁ。今日、この後出かけるから。」

「3人で…ですか?」

「うん。だめ?」

「いえ、ずいぶんと仲良くなられたんだな、と思っただけですので。」

運転手さんも驚くくらい、あたし達3人は

仲良くなってたんだ。

「だして。」

「かしこまりました。」

ぶろろろろ…、と発進した車。

運転手さんは前を向いたまま

「帰ったらテストの報告をするように、とお母様が。」

とあたしに言った。

「ん?なんでお母様が知ってるの?」

「そのへんは私も知りませんが…。澪奈様のことですので、お勉強なさってないのでしょう?」

「朝も言ったでしょ?勉強なんて全然してない。」

簡単だってけどなぁ…

テスト。