男嫌いなあたし。

「茂長ー。今何時ー。」

「ちょーど5時ってとこ。夕焼けきれーだぞ。」

「ほんとだぁ。」

窓の外に映る空は

きれーなオレンジ色。

赤とか黄色とかが混じってる

きれーな色。

あたしは、まぶしくて思わず目を細めた。

「澪。車すぐ来るって。」

「ん、わかった。」

あたしは、よいしょっと

ソファから立ち上がろうとして…

「わっ…。」

まだ足に力が入らなくて、

ぼすんっとソファにしりもち。

「茂長ー。愁ー。手ぇ貸してー。」

「ったく…。」

「しょうがねぇなぁ。」

ん、と差し出しだされた手を

あたしはぎゅっと掴む。