男嫌いなあたし。

「到着いたしました。」

車は揺れることなくゆっくり停止して

運転手さんがまた、外からドアを開けてくれる。

「ん。ありがと。」

「いえいえ。よかったら帰りもお迎えに伺いますが。」

「んー。どうする、愁。」

「どっちでもいーぜ。悠斗は?」

「俺も暇だから、お前らんちに邪魔しよーかと思ってるけど…。」

んー…

と、3人で考え込む。

「じゃあ、お願い。またメールする。」

「かしこまりました。では、行ってらっしゃいませ。」

全校生徒の注目を受けながら

門をくぐる。

あちこちから、

「わー金持ちだぁ。」

など

「お嬢様なのかなぁ?てか、男の子かっこいいっ。」

なんて声がきこえてきた。

「澪真ん中な。危ねーから。」

「賛成。澪奈はすぐ目ぇつけられるかんな。」

あたしの隣に、愁と茂長が立つ。

はっきり言ってすごい迫力だと思う。