「戻ったぞー。って…澪っ!?お前どーした!?」

「愁…?ど、どうもしてない…けど…。」

「顔真っ青だぞ!?」

「大丈夫、ちょっとしたら治るから。」

あたしは愁に、ちょっとだけ無理をして

弱弱しい笑みを見せた。

「悠斗?コイツどーしたんだ?」

「いや、それがさぁ。」

茂長と、愁がなんかしゃべってる。

どーしたんだろー…?

「お前、免疫ないもんなぁ…。」

「俺は止めたんだぞ?でも澪奈が掴んできたんだって。」

「澪がか?」

「おう。本人にきーてみろって。」

よくわかんないやり取りが終わったのか

愁があたしのところに戻ってくる。

「澪?お前、自分で茂長の手ぇ掴んだのか?」

「っ…!?」

「…その顔、まじなんだな?ったくお前ってやつは…。」

「うぅ…。」

「茂長と仲良くなりてーのはわかるけど、触るのは慣れてからな?お前は本当に慣れた奴じゃねーと、真っ青になんだから。」

「ごめん…。」

そうだよね、

ずっとずっと男の子になんか触るわけないって思ってたし

触ってこなかったあたしにとって

愁以外なんてありえないに等しかった。

だから、身体が異常反応しちゃって

気持ちは大丈夫なのに

身体が拒否しちゃう。