「ほい、出来た。」

「ありがとー。あー、あったかい♪」

「よかったな。」

いつもみたいに、乾いたあたしの髪を

愁のおっきい手が撫でる。

誰にも変えられない安心感が、そこにはあるんだ。




「失礼します。」

「はーい?」

ベッドに寝転がったり、話したりしてるうちに

ご飯が出来たようだ。

「夕食お持ちしました。」

「ん、そこのテーブルに置いといて。」

「かしこまりました。」

カタンカタンっと3人分の夕食が

テーブルに並ぶ。

「うん、今日も美味しそう。」

「恐れ入ります。」

ニコリ、と微笑を残して、

メイドさんは去っていった。