男嫌いなあたし。

一方澪奈は。

「ふぅ…。いいお湯だった。」

「お食事はどうされるんですか?」

「あたしの部屋に持ってきてくれる?」

「わかりました。」

あたしは、廊下でメイドさんと別れたあと

長い黒髪をタオルで拭きながら、部屋に戻った。




「あー。お水飲みたいかもー…。」

冷蔵庫に入ってたかなぁ?

と思いながら、部屋のドアを開けた。

「お、帰ってきた。」

「澪奈、お帰り。」

「た、ただいま。」

愁だけなら、いつものことだけど

茂長がいると、なんか調子狂うなぁ…。

嫌なわけじゃないけど

鼓動が早くなる気がする…。

「ほい、水。」

「ありがと、茂長。」

「しっかしすげーなぁ、この部屋。冷蔵庫まで完備かよ。」

「うん。だって、夜喉乾いたら嫌じゃん。」

キッチンは勝手に入ったらダメって

メイドさんとかにいわれてるし。

かと言って、水道水なんか飲めないし。