「…にしても、澪奈様にしては珍しいですね。」

「何が?」

「男の方のお客様なんて、驚きましたよ。」

「そっか。」




「つきましたよ。」

「うん。」

そんな話をしているうちに

お風呂場にはすぐに着いた。

「相変わらず、細いですねぇ。」

「そ、そんなことないから。じろじろ見ないで。」

「失礼しました。」

ドアを開けると

あったかい熱気が、あたしの身体を包んだ。

「ふぅ…。あったかぁ…。」

かけ湯をしてから、湯船に浸かった。

その少し隣に、メイドさんも腰を下ろしていた。

「あの方は、信用していらっしゃるんですか?」

「…わかんない。でも…、嫌じゃない、かな。」

「触れられても、ですか?」

「んーん。触れられるのは、ダメ。」

「そうですか。」

茂長は、一緒にいても

なんか嫌じゃない。

触られるのは、条件反射みたいなもんで

びっくりしちゃうけど。