「ここ。」

「へー…。は、入ってもいいのか?」

「ダメだったら、連れてきてないし。」

「だとよ。大丈夫だって。」

「そ、そか。」

正直言って、愁以外の男の人なんて

執事さんくらいしか入れたことのないあたしの部屋。

いつも綺麗にしてもらってるから、平気なんだけどね。




「どーぞ。」

「わっ…。俺んちのリビングよりひれー…。」

「…。1人暮らし…とか?」

「当たり。俺、今1人暮らし中。」

「ふーん。」

1人暮らしかぁ…。

あたしはずっとこの家にいるから、やったことないなぁ。

「俺の部屋とおんなじくれーだな。」

「そりゃあつくりは一緒だもん。」

一方愁は、やっぱり見慣れた様子。

当たり前だよね

自分の部屋だって、これくらいの広さあるんだもん。