それから、1週間後。



「やばっ。今日からがっこー?」

「そうだって何回も言ってんだろ。」

「きゃーっ。」

あたしはバタバタしながら、急いで準備を始めた。

「今日は車は使わないんだからっ。」

「知ってるっての。」

玄関の門を、ちょっと乱暴に開けて

3人で並んで走る。

「ふう…。」

去年の4月。

初めて3人で歩いた道も、この道だった。

少しだけ、深呼吸して

3人で歩き出す。

「なんか懐かしいなぁ…。」

「だな。」

「去年のこの頃は澪奈がすっげぇぴりぴりしてたよな。」

「そ、そんなことないわよ。」

慌てて、ぷいっと2人から視線を逸らすあたし。

いきなりその話題出さなくてもいいじゃない。

「でも、今はこれだもんなぁ。」

愁は、あたし達の手を見て

苦笑していた。

「恋人繋ぎってんだぜ。羨ましいだろ?」

「まぁな。」

ものすごい得意げな顔で、胸を張ってる悠斗。

そこまでされると、恥ずかしいんだけど…。