「…ありがと。」

ちょっぴり泣きそうだったけど

それでもぐっと我慢して。

あたしは愁に、にこっと笑顔を向けて

「それだけだから、じゃあね。」

と、部屋を出た。




恋愛ってさ

こんなに胸が痛いものだったんだ。

今までの十数年間。

あたしはこんな、切ないものを

知らずに生きてきたんだ…。