男嫌いなあたし。

「…もう…。ばか。」

「ぷっ…。拗ねてんじゃねーよ。こっちむけって。」

「やーだ。」

あたしはそういいながら、車の窓を見つめる。

窓に、反射して

悠斗の困ってる顔が映る。

「何困ってんの?あたしの彼氏なんでしょ?」

そう呟きながら

ちょっとだけ意地悪に、舌を出して見せた。

「おまっ…。」

「へへーん。お返しっ。」

「ったく…。」

困った奴だな。

と、悠斗が笑ったのがわかった。




「お二人とも、つきましたよ。」

「ん、ありがと。」

あたしは、悠斗と手を繋いで車を出た。

目の前には、いつもどうりの大きな家。

でも…

今日はなんだか違って見えて。

初めて2人だけで、並んで入る。

「「お帰りなさいませ、澪奈様、悠斗様。」」

「ただいま。」

「おう。」

いつもどうりの挨拶。

こればっかりは変わらない。

「しゅ、愁は?」

「お部屋にいらっしゃると思いますよ。」

「そ、そか。」

お礼、言わないと。

あたしはそう思って、愁の部屋を目指した。