「な、澪奈っ…。」

「ん…?ゆう…と…?」

「大丈夫か!?30分は眠ってたぞ!?」

辺りは真っ暗。

でも、月明かりが海を照らしていて

すごく明るく見えた。

「…澪奈。ちょっと、話してもいいか?」

「…うん。」

あたしはこくんと頷いた。

「澪奈はさ、男だめだろ?俺は、澪奈が好きだけど、澪奈に怖い思いさせるわけにはいかない。」

「…?」

「俺だって男だから、澪奈に触れたい。だから、澪奈が近くにいると理性がきかなくなっちまいそうで怖いんだ。」

初めてきいた、悠斗の本音。

あたしを避けていた理由。

「っ…ばかっ…。」

「な、泣くなって。マジで。」

「悠斗のばかっ。あたしっ…嫌われたのかと思ったんだからっ…。」

あたしが彼女っぽくないから

悠斗に嫌われたのかと思った。

だから避けられてたのかと思った。