男嫌いなあたし。

この寒空の中、外にいるのもよくないと思い

俺はとりあえず保健室に行った。

「失礼しまーす。っとあれ?誰もいねーじゃん。」

都合いいけど。

俺はおぶっていた澪を、ベッドに寝かせた。

「ん…。」

「…澪?」

「しゅ…う…。」

澪の目には、一筋の涙。

何を見て、泣いてるんだろう…。

俺はただ、見守ってやることしか出来なくて。

こいつと変わってやれたらどれだけいいだろう。

そう思った。




それから、数10分後。

「ん…。」

「お、起きたか?」

「愁…?ここ…保健室…?」

「おう。お前、途中から意識なかったかんな。」

大丈夫か、と俺が言うと

「へーきだよ。ありがと。」

と、なんとも可愛らしい返事がかえってきた。

いつもなら、へーきよ、なんて

ちょっと強がってんのにな。