そして…

秋真っ最中、もうすぐ冬という季節が

どんどんあたし達に迫ってきていたのだった。




「もうマラソン大会の季節かぁ。」

「…マラソン?」

そんなのこの学校にあったのか…。

あたし、持久力ないから

マラソン苦手なのになぁ。

「澪奈、マラソンできんのか?」

「…無理。だって体力ないもん。」

「だよなぁ。」

悠斗は、そうだと思った、と言う顔をして

あたしにしらっといった。

「もし走れなくなったら、俺が背負って走ってやるから、心配すんな。」

「…ありがと。」

大分素直に甘えられるようになったというか

この関係性にも慣れてきて。

まだドキドキはするけど

はじめよりはましになった。

ほんと、不整脈かと思うくらいすごかったんだから。