男嫌いなあたし。

「きれーだな。」

「うん、ほんとだね。」

車からじゃ、絶対見れない風景が

あたし達の前には広がっていた。

いつもなら、きっと見逃していてしまったはずなのに

こうして歩いていると、ちゃんと目に入る。

こんなにおっきいのに

なんで気づかなかったんだろうってくらいに。

「夕焼けって、こんな色だったんだ。」

「澪奈、見たことなかったのか?」

「そーじゃないけど…。なんか、すごく…見慣れてないっていうか…。」

「ふーん。」

ふつーに歩いてるつもりなのに

心臓は、持久走を走った後のように

バクバクいってる。

息が上手く続かなくて、吐く息が熱い。

「澪奈?お前、熱くね?」

「そ、そんなことないと思うけど…。」

「そうかぁ?」

悠斗は、そう言って

あたしの手をぱしっととった。

あたしの右手が、悠斗の左手に包まれる。