男嫌いなあたし。

『あれ?澪奈?』

『きゃっ。し、茂長っ…。』

『お前、パーカーどうしたの?』

『お、お母様に捕られたのっ。』

腕で身体を抱くようにして恥らうあたしを見て

茂長は

『ほら、これきとけ。俺のだけどな。』

と、パーカーを手渡してくれた。

『ぶっかぶか。』

『澪奈がちっちぇーからだろ。』

茂長の身体の大きさを、あらためて思い知らされるくらいの

サイズの差だった。

半そでのはずのパーカーも

あたしが着たら、七部袖みたいだ。

『いいじゃん。それならちゃんと隠れるだろ?』

『ありがと。助かった。』

あたしは素直にお礼を言った。