そして…。

『ん…?』

あたしは、突然ぱっと目が覚めて

ん…、と周りを見渡した。

気づけば、周りは真っ暗で

もう夜中になってしまったみたいだ。

『愁ー。茂長ー。』

あたしは2人をツンツンして、必死に起こそうとする。

『ちょっとー…。』

『んっせぇなぁ…。』

『お前も大人しく寝とけって…。』

2人は、そんなことをいいながら

あたしの腕を引っぱったのだ。

『きゃあっ…。』

びっくりして、喉の奥から高い声が漏れた。

ばふっと抱きしめられたような体勢になって

あたしは、茂長と愁の腕の中。

『…あったか。』

もうちょっと寝ててもいっか。

どーせ夜なんだし。


不思議にも、このぬくもりを手放したくなくて

あたしはもう1度目を閉じた。