「泉川さーん。」

「ひっ…。」

「そんなに驚かないでよー。」

「あ、あの…。」

ふぅ、と息をつく暇もなく

あたしに話しかけてきたのは、昨日勝負を申し込んできた

ギャル系の女の子。

「勝負、あなたの勝ちね。本当に頭いいんだー。」

「は、はぁ…。」

「よかったらまた、仲良くしてよね?じゃーねぇ。」

言いたいことだけ言って

ギャルさんは、ギャル系の女の子達の輪に戻っていった。




「なんだったんだ?」

「わ、わかんない…。」

「まぁいいじゃん。大丈夫だったんだし。」

「…そうだね。」

へんな注目浴びちゃってるけどね

あたし達。

「よく頑張ったな、澪。」

「そうそう。頑張ったじゃん。」

「ありがと…。」

こんなに女の子と忙しく話したことって

あったっけなぁ…。

ふと窓の外を見ると

その空はあたしに、今までとは違う景色を見せてくれた。