「ほらほら、あそこ。俺らA組だって。」

「わっほんとだ!」

やっと見えたぁ…。

中学の時は、下手に目立ったから

今度はふつーにしとかないと。

また目立つのなんかごめんだ。




『あそこの黒髪の子…。』

『隣の男の子、すごい美少年…。』

『もしかして、泉川社の…。』

…。

この高校に入ってから5分で

また下手に目立ってしまったようだ。

「愁ー…。」

「お前さぁ、周り睨みすぎなんだって。」

「睨んでないし。」

「そうそう、ふつーにしてれば可愛いのに。」

「か、かわっ…///ばかっ。」

可愛いとか言うなー!

は、恥ずかしいじゃん!///

「っ…!真っ赤っ…。」

「わ、笑うなーっ!」

あたしを見て、含み笑いをする愁を

あたしはぺちぺち叩いた。