「そういえば、泉川さん。テストで勝負してるんだって?」

「う、うん…。」

なんで知ってるんだろ…?

「泉川さんってさ、前のテスト何点だったの?」

「500点満点。」

「はぁ!?」

女の子は嘘だぁ、と言った様子で

あたしの顔を見た。

「嘘言ってもばれるよ?今回から、点数も張り出しなんだから。」

「う、嘘じゃな…。」

「「嘘じゃねーよ。」」

あたしが、言おうとしてたことを

愁と茂長が言ってくれる。

「「ちなみに、俺達も500点満点だから。」」

それだけ言って

2人はあたしの手を引いてくれた。

あー…

ちょっと怖かった。




「ちょ、待ちなさいよ!」

女の子があたしの腕を掴もうとしたとき…

「澪奈様、お迎えにあがりました。」

「あ、SPさん。」

すっとあたし達の前に立ちはだかったSPさん。

ずっと見ててくれたんだろう。

「誰よ、あんた。」

「澪奈様のSPでございます。これ以上手を出されるのなら、容赦はいたしませぬ。」

「っ…。お、覚えときなさいよ!」

そんな捨て台詞をはいて

女の子は去っていった。