ぼさぼさにならないように必死におさえていたが…やっぱりぼさぼさになった。
華は手ぐしでさっと整えた。
華「処分は……?」
柚「あぁ…今んとこなし。
どうせ若葉が育斗を説得してると思うしよ。」
華「若葉…?」
柚「魅姫の本名。
そろそろ帰るぞー。」
華「待ってください!!」
オーナー室を出ようとした柚留を慌てて止めた。
その声に足をとめて華に振り返った。
柚「なんだ?」
華「っ…なんとも思わないんですか?
私…色んな人と…っ……。」
柚「別に。」
想像よりさらっとした返答がきた事に華は唖然となっていた。
柚「俺も昔、金でやり取りしてた事あるし。
華と違ってなんとなく、な。
気持ちいい事して金もらえるなんて最高だって当時は思ってた。
そう考えたら俺のほうがよっぽど汚い人間だ。
でもさ、やっぱり人間なんだから過ちもあるじゃん?
要はそれからが問題なんだと思う。
これから輝きゃいいんだよ。」
思いっきりの笑顔でそう言った。
その言葉に華も笑顔になった。
そして2人は一緒に帰っていった。
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