育「んな声震わせといて大丈夫なわけねぇだろ。」
「やめてくださいっっ!!」
車の中という狭い空間の中で私は思いっきり大きな声で言った。
いきなり大声をだした私に驚いたのか育斗が黙った。
私はそっと口を開いた。
「これ以上私の中に入ってこないで…。」
その言葉と同時に一筋の涙がこぼれた。
涙を見せないように俯いた。
そんな私を優しく、かつ強く抱しめてきた。
育「俺を受け入れろ。
俺が若葉の支えになる。
どんな若葉も支えてみせる。
……だから俺に全ての若葉を見せてくれ。」
「やめて……。」
育「好きだ…。
俺は若葉の傍にいたい。」
「お願いだから…やめて……。」
育「若葉の……全てを愛したいと思ってる。
俺が傍にいてぇんだよ…。
若葉……
俺の元へ来い。」
耳元で囁かれ続け、どうすればいいのかわからない…。
でもこれだけは言える……
抱しめられてて、囁かれてて…嫌ではなかった。
むしろ心地よかった…。
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