夜×裏 -運命のヒト-






無事ショーが終わり、今度は館内にある店に向かった。



「イルカ可愛かった!!」



育「そうだな。

・・・これからもそれで喋れ。」



「へ・・・?」



育「口調。
敬語堅苦しいから、せめてプライベートの時はそれでいい。」




そういえばいつの間にかタメ語になってる・・・。
もしかしてあのカップルの会話を聞いて自然とそうなったのかな・・・?




「本当にいいんですか?」



育「敬語になってる。
・・・いいって言ってんだろ?」



「・・・わかった!」



育「土産勝ったら晩飯食いに行くか。」



「そうだね。」




それから手を繋ぎながら店内を歩きまわった。
するとイルカのぬいぐるみが目に入った。



私は手を離してイルカを手に取る。
・・・もふもふしてて可愛い。



育「それ欲しいのか?」



「うん。
買ってくるから待っててね!!」



ぬいぐるみを持って会計に行こうとしたとき、育斗が私からぬいぐるみをさっと取った。




「えっ、ちょっと・・・」



育「買ってやる。」



「いいよ!!
チケットも払ってもらってるしこれくらい・・・。」



育「甘えろよ。」



「・・・ありがとう。」




私の返事に満足したのか再び手を繋いで会計しに行った。



買い終わってから晩ご飯を食べに行った。
車の中では先ほど買ってもらったイルカを抱きしめていた。
・・・本当に可愛い。




育「次は遊園地だな。」



「楽しみ。
あ・・・でもその前にお礼させて?
いっぱい奢ってもらってるし・・・。」



育「気にするな。」



「でも・・・。
あっ!!

それじゃぁ遊園地のときにお弁当作ってきます!!
たいしたもの作れないけど・・・ってかお礼にならないよね。」




お弁当作ってもおいしいかわかんないし・・・お礼どうしようかな、と考えていると育斗が頭を撫でてきた。




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