育「さっきも思ったが……結構いい女そろってるんだな。」
柚「まぁな。
じゃねぇと客こねぇし。」
育「ふーん。」
花森様はじーっと私の顔を見てきた。
さすがにそこまでじっと見られることには慣れていないので戸惑った。
育「ここ何でもありな訳?」
柚「本人がよければ何でもあり。
さすがにもう大人なんだから責任は自分でって感じでさ。」
育「なるほどな。
……お前魅姫とかいったな?」
「はい。」
育「金ならやるから俺とやろうぜ?」
……言うと思った。
他の女なら着いていってると思う。
顔いいしお金くれるし最高だしね…。
でも私は違う。
「遠慮します。
私はここの座に着くまでそういった事は一切していませんので。」
育「全国1の組、花森組組長に抱かれたとなると羨ましがられんぞ?」
「そうですね。
花森様は顔のほうも整ってらっしゃいますし良い事づくしだと思います。
…ですが私にだってプライドと言うものがあります。」
育「金稼ぎの為に男に媚売ってる女が言う事か?」
その言葉にカチンときてしまった。
すっと立ち上がり睨みつけた。
「確かに初めはここにはお金を稼ぐ為に来ました。
オーナーにスカウトされ、働き口がなかったし稼げるから…。
でも今は違います。
きてくださっているお客様の笑顔や悩みを聞くことで楽にしてあげれたり……私にとっては誇れるところでもあります。
花森様にとってはそういうイメージなのかもしれません。
実際そう言うキャバ嬢もいます。
ですが全てをそのくくりで見られるのはいただけません。」
私がここまで言うとは思わなかったのか目を見開いていた。
その隣りでオーナーが爆笑していた。
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