しばらく世間話をしていたらいきなり真剣な顔つきになって、私を見つめてきた。
育「…父親のことなんだが言ってもいいか?」
「……いいですよ。」
育「まだ生きている。
それにもう外に逃がした。」
「逃がしたって…?」
育「解放して表に出したって事だ。」
「そうですか…。
ちなみに処刑って何ですか?」
育「知らなかったんだな。
簡単に言えば警察に連れてっても聞きそうにねぇ奴を俺が判断して組でわからせるって事だ。
命を奪ったりはしないが精神の方は壊す。
心も全て壊す。
……だが俺はそれ相応の事をした奴にしかそこまでしない。」
「そうですか。
……あの人は?」
育「壊した。
生きた屍状態で外へ出した。
時間がたてば少しは戻るが同じ事はしないだろう。」
……さらっと恐ろしい事を言う育斗に少し恐怖心を抱いた。
でも私の為にそこまでしてくれた事に関して、とても嬉しく思った。
「ありがとうございました。」
育「好きな女を守んのは当たり前だ。」
…そっち方面でもさらっと言ってくるので思わず赤面してしまった。
そんな私を見て満足気に笑ってくる。
クレープを食べてから少し一息ついて私の家に向かった。
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